Case – 16 やけどなど
1: やけど(熱傷)とは
やけど(熱傷)は、熱・化学物質・電気・放射線などによって皮膚や組織が損傷する状態です。 損傷の深さ(重症度)によって症状や治療方法が大きく異なります。
2: 症状(重症度分類)
【Ⅰ度熱傷(表皮熱傷)】
・表皮のみの損傷
・赤み(紅斑)、ヒリヒリとした痛み
・水ぶくれはできない
・数日~1週間程度で跡を残さず治癒することが多い
【Ⅱ度熱傷(真皮熱傷)】
■浅達性Ⅱ度
・真皮浅層まで損傷
・強い痛み、赤み、水ぶくれ形成
・2~3週間程度で治癒するが色素沈着が残ることがある
■深達性Ⅱ度
・真皮深層まで損傷
・痛みは鈍いことがある
・治癒まで数週間~1ヶ月以上
・瘢痕(傷跡)が残る可能性が高い
【Ⅲ度熱傷(皮下組織熱傷)】
・皮膚全層~皮下組織まで損傷
・白色または黒色、炭化した外観
・神経損傷により痛みを感じないことがある
・自然治癒は困難で外科的治療が必要
3: 原因
やけどの原因には次のようなものがあります。
・熱湯・蒸気
・炎(火災・花火・バーベキューなど)
・高温の固体(アイロン・ストーブなど)
・化学物質(酸・アルカリ)
・電気(電撃傷)
・放射線(紫外線・放射線治療)
・低温熱傷(湯たんぽ・カイロなど)
4: 応急処置と治療
【基本的な応急処置】
・流水で15分以上冷却(広範囲・重症例は無理に冷やさない)
・清潔なガーゼなどで保護
・水ぶくれは無理に破らない
【医療機関受診の目安】
・水ぶくれができている場合
・広範囲の場合
・顔・関節・陰部など重要部位の場合
・痛みが強い、または感覚がない場合
・化学物質や電気によるやけど
【医療機関での治療】
・軟膏や創傷被覆材による治療
・感染予防処置
・必要に応じて皮膚移植などの外科的治療
・重症例では入院治療、輸液管理、疼痛管理、リハビリテーション